山菜などのお料理をするときに大事な事は、あく抜きです。
山菜おこわや山菜おそばを美味しく頂くために、あく抜きは不可欠なのですが、
そのあく抜きに重曹を使う理由は、一体何なのでしょうか?
重曹を使ってあく抜きするとどうなる!?
大体あくって何なの?
あくは、「灰汁」と書いて、植物に含まれるにおいや味の事で、時には人間に好ましくない場合があります。
シュウ酸などの「えぐ味」
タンニンなどの「渋味」
アルカロイドに存在する窒素などの「苦味」
などがあるので、
あく抜きが必要になるのです。
重曹であく抜きするとどうなる?
あくというのは水溶性なので、ただ水に浸けているだけであく抜きは出来ます。
ですが、山菜などは、繊維質が多いので固いですよね。
そんな時に重曹を使ってあく抜きすれば、あくが抜けるだけではなく、
ゆで汁に重曹を入れれば、繊維質が柔らかくなり食べやすくなるのです。
重曹って?
重曹は「炭酸水素ナトリウム」で、食品添加物です。
緑黄色野菜を茹でる時に、重曹を入れると緑が鮮やかになります。
その他豆類を煮る時に、重曹を入れると柔らかく茹であがります。
あく抜きをするときに重曹を使うのがオススメの野菜とは?
ワラビ
ワラビは絶対に「あく抜き」して下さいね。
ワラビには苦味がありますよね。
このワラビをしっかりあく抜きしないと、ワラビに含まれるチアミンが、チアミナーゼに分解されて、カッケになる可能性があります。
カッケの症状としては、全身倦怠感、手足の痺れ、食欲不振などで、江戸時代の昔では、死に至っていた恐ろしい病気です。
現在ではカッケの数は減っていますが、インスタント商品やジャンクフードが流行るにつれて、カッケ予備軍も増えていると言われています。
その他にも「ブタキロサイド」という毒素が含まれていて、あく抜きをしないと中毒症状が現れます。
このブタキロサイドは、発がん性物質が含まれていて、骨髄を破壊する事もあるという恐ろしい物質です。
ワラビのあく抜きの仕方
ワラビが300gほどの場合
- ワラビが、全部浸かるくらいの水を鍋に入れて火にかけ、沸騰させます。
- 重曹小さじ1を入れて、溶かします。
- そこにワラビを全部入れて、ワラビ全体に行き渡るようにかき混ぜます。
- 20秒くらいするとワラビの色が変わってくるので、その時点で火を止めます。
- そのまま一晩おきます。
- ワラビだけをお鍋から出して、流水であくが綺麗にとれるまで洗い流します。
まとめ
ワラビってあんなに美味しいのに、怖い物資も含まれているんですね。
でも、重曹を使う事で、安全に安心して食べられるようになるのですから、決して忘れないようにして下さいね。
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